2023年3月10日に全国で上映された『オットーという男』
『トム・ハンクス史上最も泣ける映画』と言われています。
原作は、スウェーデンでベストセラーになった小説『幸せなひとりぼっち』
同タイトルでスウェーデンで映画化され大ヒットを記録していました。
『幸せなひとりぼっち』に感動したトムハンクスが
自らプロデューサーを務めリメイクしたのが本作♪
今回はそんな『オットーという男』のあらすじや感想についてまとめたいと思います。
あらすじ
オットー(トム・ハンクス)は町内イチの嫌われ者。
曲がったことが許せずルールを破る人を見つけると大声で偉そうに説教をするので周囲から避けられていました。
最愛の妻も仕事も失ったオットー(トム・ハンクス)は、孤独に耐え切れず自身の手で人生の幕を閉じようとします。
しかし、命を絶とうとした瞬間に、毎回近所に越してきた家族が訪問し邪魔をするので上手くいきません。
このお節介で温かい家族の出現が、オットー(トム・ハンクス)の心を次第に開かせ、失望していた彼の人生に徐々に変化をもたらしていきます。
実話を元にしている?
原作は、スウェーデンでベストセラーになった小説『幸せなひとりぼっち』(作者:フレドリック バックマン)で実話という情報はどこにも記載されておりません。
『オットーという男』は2015年、同一名でスウェーデンで映画化された作品のリメイク版です。
登場人物とキャスト
『オットーという男』の主な登場人物とキャストを簡単に紹介します。
オット・アンダーソン(演:トム・ハンクス)
町内1の嫌われ者。曲がったことが一切許せない性格。
厳しい性格だが、根はお人よしで困っている人をつい助けてしまう一面も。
最愛の妻を半年前に亡くしている。
マリソル(演:マリアナ・トレビーニョ)
オットー(トム・ハンクス)の向かいの家に引っ越してきた家族の奥さん。
天真爛漫で世話焼きな性格。3人目の子を妊娠している。
ソニア(演:レイチェル・ケラー)
オットー(トム・ハンクス)の最愛の妻。
妊娠中にバスの事故に遭い、子を失い車いすで余生を過ごす。
マルコム(演:マック・ベイダ)
ソニア(レイチェル・ケラー)の元教え子。
トランスジェンダーを始めて肯定してくれたソニア(レイチェル・ケラー)を慕っている。
ネタバレ感想と個人的評価
個人的評価
テーマは重たいのにクスっと笑える要素もあったので、観やすい作品でした。
視聴後も暗くなることはなく優しい気持ちになれたのでこの評価にしました。
総評 | ★★★★☆ |
曲者度 | ★★★★★ |
笑い | ★★★★☆ |
感動 | ★★★★★ |
それでは、個人的な感想を述べていきたいと思います。
※以下ネタバレがあります。
天然で明るい向かいの家の家族
オットーがまさに命を絶とうとする瞬間に毎回現れるマリソル家族。
人を頼ることに躊躇がなく、世話を焼くことを苦と感じないマリソルに振り回されながらもオットーは心を開いていきます。
優しいが少し頼りない夫のトミー。
梯子を貸した時は、絶対何かやるな・・・と思いましたが、案の定しっかり病院に運ばれていて不謹慎にも笑ってしまいました。
梯子の持ち方がもうダメだったよね笑
ご近所というだけなのに、オットーはこのマリソル家から色んな頼まれ事をされます。
正直、ちょっと図々しいのでは?と感じてしまいました笑
押しに弱いのもあるのでしょうが、この時点でオットーは意外と優しい人なんだなと思いました。
ズルい生き方を嫌う
とんでもない堅物じいさんだと思っていたオットーですが、実は若い頃は親切な青年だったのです。
最愛の妻との回想でオットーが今のように曲がったことが許せなくなった理由が判明します。
これは切ないですよね~
車いすの妻のため、そして社会的弱者のため・・・
オットーは優しすぎるが故に、厳しすぎて街の人達に嫌われてしまったんですね。
守るに足らないルールと感じ無視していたことが、障害を持つ人への妨げになっていたり、大きな事故へと繋がる恐れがあるのだと再認識させられました。
その事にバスの事故を通して気が付いてしまったオットーは、少しのルールでも破ることを許せなくなったんですね。
たしかに、私もオットーの身近にいたら苦手なおじいさんと認識していたと思います。
でも、オットーのような人は街のために必要な存在だとも感じました。
オットーの最期
発作が起きたが病院に運ばれ一命を取り留めたオットー。
マリソル達家族や旧友のルーベン夫妻のおかげで生きる希望を取り戻すことができました。
ですが、この時すでに医者から「もう命は長くない」と宣告されていたのです。
ある日、トミーが郵便を取りに外に出ると日課であるはずの雪かきをオットーがしていないことに気付きます。
慌ててマリソル達家族がオットーの家に駆け付けますがオットー(トム・ハンクス)はすでに息を引き取っていました。
ソニアが泣き崩れるシーンに
ウルっとした
「自分が街の役に立ったと感じてくれた人だけに参列してほしい」と言った葬式に集まったのは、決して多いと言えない人数でしたが、オットーの生きた証のようなものを感じました。
ソニアの意思がオットーの中に生き続けたように、オットーの意思も彼らの中に意味を持って生き続けていくような気がします、
このシーンで本作は締めくくられるのですが、最後にもう1つ感動する場面があるのでエンドロールまでぜひ見てほしいです。
まとめ
映画冒頭では、老害そのもののように感じたオットーですが、妻との回想や街の人達との交流を見ることで、深い愛情や思いやりを持った人間だと理解しました。
ルールを守ることの意味や終活についても考えさせられます。
泣いて笑える最高の映画!
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オットーがどういう男なのか気になった方はぜひご覧になってください!